お知らせ

平成29年12月31日

新年に向け、半年間の罪穢れを払う『歳末大祓』

朝に少し降った雨の為か、気温がぐっと冷え込んだ大晦日。本日は15時より、日常生活の中で知らず知らずに犯してしまった罪穢れを形代に移して身体を清め、正常な本来の姿を取り戻す為の神事である『歳末大祓』が執り行われました。 どなたでも気軽に御参加いただけることもあり、実に多くの方に御参列をいただきました。お寒い中の御参列、誠にありがとうございました。

大祓後の夕刻17時からは「除夜祭」が斉行されます。この一年の国民・国家の平安と安泰を願い、ひいては世界の平和をお守り戴いてきたことへの感謝と、新しい年を迎えるに当たっての御加護をお祈り致します。

その7時間後の午前0時には、新しい年の訪れを告げる「初太鼓」と年末年始の神事が続きます。

平成29年12月10日

葉蘭で始まり葉蘭で終わる(第9回嵯峨御流いけばな紹介)

今年も残すところ二十日あまりとなりました。皆様におかれましては、どのような一年であったでしょうか。

今回、ご紹介させていただく境将甫氏のいけばなは、「葉蘭(はらん)13枚生け」という生け方で、葉蘭のみの花材で潔く生けられた作品です。 様式は、生花(せいか)。花材は、緑濃く色づく葉蘭(はらん)で、花器は、孔雀の彫りが施された金属製の薄端(うすばた)花器。

これまでの境将甫氏のいけばな紹介で、「生花」のいけばなを数回ご紹介させていただきましたが、葉蘭を用いることは、生花の様式の中でも基本であり広く知られる様式だそうです。

境氏はこの作品を生けながら、「生花は葉蘭で始まり葉蘭で終わる」と話されております。その真意は、葉蘭は基礎から応用まで習得できる花材であるからだそうです。

葉蘭は軸が細く、花器に留めるのが難しい花材です。一本一本の葉蘭の葉先に向かう線の美しさを生かしながら、端正な美しさを表現しているのが、この作品の魅力です。

本格的な寒さが続き、夜空に見える星が美しく感じる今日この頃、社務所大玄関にて力強い花姿を見せております。

(嵯峨御流 境将甫氏WEBサイト:蓮林

平成29年11月30日

大絵馬 完成

橿原神宮では、11 月 30 日(木)外拝殿にて、翌年の干支を描いた大絵馬の掛替が行われました。平成 30 年(2018 年)は戌年。絵馬の原画は引き続き、日本画家の藤本静宏(ふじもと しずひろ)氏に手掛けていただいております。 高さ 4.5 メートル/幅 5.4 メートルで、畳14枚分、実際に授与する絵馬の約1600倍相当の大絵馬。昭和35年(1960年)に皇太子殿下のご生誕を祝って制作されて以来、今回で 59 回目を迎えます。

戌歳の絵馬に寄せて(藤本 静宏氏)
『夫婦の犬を描きました。仲むつまじく、一世代を支えてゆく雌雄の犬に幸多からん事を旭日に託して表してみました。皆様にとって平和な一年であります様に。』

早くも新年の足音が聞こえる季節が橿原神宮にやって参りました。
御参拝の皆様には、一足早く新しい年の訪れを感じていただければ幸いでございます。

平成29年08月12日

小さな秋の足音(第8回嵯峨御流いけばな紹介)

立秋が過ぎ、日差しや肌に感じる暑さも秋の気配がしてきました。

今回の境将甫氏のいけばなは、ピンク色のユリがふんだんに使われた優しい印象を受ける作品となっております。 様式は「飾盛体(しょくせいたい)」、花材は「ユリ・グラジオラス・パンパスグラス」の三種です。

ユリを円を描くように生け、残りの二種の花は線として捉え、球体の花器との全体が一つとなるように花をデザインして生ける事を重要とする様式です。

〈写真 左上:グラジオラス/左下:パンパスグラス/右:ユリ〉

パンパスグラスの光沢のある羽毛のような柔らかい花穂(かすい)が、陽だまりによってピンク色のユリとグラジオラスを引き立たせ、秋の訪れを知らせてくれる作風となっております。

(嵯峨御流 境将甫氏WEBサイト:蓮林

平成29年08月08日

第68回 林間学園の風景【最終日のご報告】

先日5日(土)で林間学園が無事終了致しました。初日は急遽警報の為に休園となってしまいましたが、その後はお天気も晴れ間が続き、無事に各教室で授業を行う事が出来ました。こちらでは最終日の模様を少しではありますがお伝え致します。

【最終日/科学教室】葉の葉脈を浮き出させる実験。薄い葉を破らない様、力加減を考えながら、真剣な表情で取り組んでいました。

【歴史教室】普段は入ることが出来ない施設を特別に見学いただきました。写真は天理・柳本町にあった藩邸の一部を移築した建物である、重要文化財 文華殿。移築前は小学校に使われていました。

【図工教室】期間中に製作した作品を一同に展示。紙粘土でそれぞれ顔を作り 上げ、着色を施し、限られた時間の中で皆思うままに自分の作品を作り上げました。

【図工教室】暑い中取り組んだ版画や境内で描いた風景画の数々も展示。

【音楽教室】閉園式で4日間の練習の成果を歌と合奏で披露してくださった音楽教室の皆さん。

【橿原神宮子供会】日本の神話を分かり易く、楽しく伝える為、若手神職や巫女による、毎年恒例の紙芝居が閉園式後行われました。

今年は昨年に比べ80名程多い皆さんに御参加をいただきました事、誠にありがとうございました。来年も皆さんに御参加いただけるようであれば幸に思います。