お知らせ
平成29年07月07日
凛とした、二作のいけばな(第7回嵯峨御流いけばな紹介)
一年の半分が過ぎ、7月となりました。
今回、2つのいけばなをご紹介したいと思います。 まず始めに、花器の水際から垂直に一本に出るいけばな(写真左)は、「心粧華(しんしょうか)」という花形の中の様式で「祈り花」と言います。
この様式は、植物本来の美しさ、生命の尊さに手を合わせる心が由来とされております。
花材は「イトバショウ・ユリ・シャクヤク」の三種。イトバショウの大きな葉を斜めに生けることで、前から見た時の印象が重たく感じることの無い斬新な作品に仕上がっております。
また、2つ目のいけばな(写真右)は「生花(せいか)」です。
花材はシンプルに一種、「アガパンサス」という青紫色の花が用いられております。 この「アガパンサス」という名前は、ギリシャ語の「アガペー(愛)」と「アントス(花)」という2つの言葉の組み合わせによるものだと言われております。また花言葉は「無償の愛」と言われており、見返りを求めない、凛とした立ち姿のとても美しい花です。
今回は2つのいけばなを同時にご紹介させて頂きました。瑞々しいこの2つのいけばなから少しでも涼を感じて頂けたらと思います。
(嵯峨御流 境将甫氏WEBサイト:蓮林)