お知らせ

令和5年02月09日

紀元祭奉祝記念行事 新作能『神武』のご報告

 2月4日(土)午後4時より、紀元祭奉祝記念行事として新作能『神武』の公演を行いました。

 この演目は、令和4211日に明治神宮会館で開催された「奉祝 建国記念の日 奉祝記念行事」(主催:日本の建国を祝う会)にて初披露され、神武天皇をお祀り申し上げる「建国の地」橿原神宮での公演が望まれておりましたところ、この度関係各所の御協力を得て公演が実現いたしました。

本来であれば211日の公演が望まれるところではありますが、当日は紀元祭を斎行するため、祭典を奉祝する意を込めて紀元祭前に行うことといたしました。

 まず公演に先立ち、主演のシテ方宝生流・辰巳 満次郎氏(重要無形文化財総合指定保持)、一般社団法人日本芸術文化戦略機構(JACSO)理事長 北畑 英樹氏をはじめ、出演者やご関係の皆様にご参列をいただき、内拝殿にて奉納奉告祭を執り行いました。

 その後、開演時刻の午後4時、司会の南かおり氏よりのアナウンス後、当神宮 宮司より開催にあたってのご挨拶を申し上げました。

 公演は、俳優・榎木 孝明氏による現代語の朗読劇から幕が開けます。

 物語は、様々な苦難に遭い、人生の行手を阻まれ悩み苦しむ男が、人智を超える活路を求めて旅に出る所からはじまります。 熊野詣を思い立ち古道を進む中、道に迷っていると、1人の宮人が現れ、かつて東征なさったカムヤマトイワレビコ(後の神武天皇)もこの地で迷われたと、御苦難の有様を語ります。八咫烏の誘いの後、神武の霊神が現れ、様々な苦難を乗り越えて第一代天皇として即位された神武天皇の物語を語り舞い、男へ伝えます。
諭された男は、深く開眼し、やがて国を治める1人となったという筋書きが能で表現されました。

 本公演では内拝殿を舞台とし、そこにつながる南北廻廊を能舞台の橋掛かりに見立て各演者が登場するほか、観覧席間近の石畳から八咫烏が現れる場面など、橿原神宮ならではの演出が随所に取り入れられました。

 最後に、開催にあたり御尽力いただきました、神社本庁様をはじめ、主演の宝生流・辰巳 満次郎氏、一般社団法人日本芸術文化戦略機構(JACSO)様、関係各所の皆様へこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。

お知らせ一覧に戻る
LINEで送る