お知らせ
平成29年06月26日
体用想応(第6回嵯峨御流いけばな紹介)
この時期らしい蒸し暑い気候が続き、橿原神宮を訪れる参拝者の方々も半袖姿の方が多く見受けられるようになりました。
今回御紹介する境将甫氏のいけばなは遊び心を持った作品に仕上がっております。 様式は「生花」を応用した型で『体用想応(たいようそうおう)』といい、格を保ちながらも、あえて格から遠ざかった生け方のことを指します。
嵯峨御流の生け方を守った上で、空間に変化を与える生け方が施されております。
花材は、
➀一番上に無数に伸びているドウダンツツジ
➁球体状に花をつける紫のギガンジューム
➂ピンク色のユリ
➃ユリの足元にあしらったゴッドセフィアーナ
➄先に細長く伸びるニューサイラン
の五種です。
ギガンジュームは別名”花葱”といい、タマネギの花と瓜二つの形をしております。また、ニューサイランはニュージーランドの花で、ニュージーランドを漢字表記すると「新西蘭」と書きます。この「新」を英語に直し、「西蘭」を日本語で呼んだことから「ニューサイラン」という酒語を利かせた名前となったそうです。
「華道」の様々な約束事の中に遊び心を取り入れることで、空間を活かした迫力のある作風となっております。
空間に合わせた生け方を五感で感じられるのもいけばなの趣かと思います。
(嵯峨御流 境将甫氏WEBサイト:蓮林)
平成29年06月24日
【申込受付中】第68回 林間学園
今年も8月1日(火)~5日(土)に開催される林間学園の申込が12日より始まりました。
林間学園は昭和24年に第1回目を開催し、今年で68回目を迎えます。
開園当初からの数年は、「将来の日本を背負う子供達には英会話が必要である」という考えから、英会話中心の学習内容でした。
もちろん自然観察やレクリエーションも当時から行われ、心身共に健やかに、学習心・研究心を林間学園を通じて培って欲しいという願いは開園当初から変わっていません。
〈朝の会に参加する参加者の皆さん(※昨年の様子)〉
初めて会うお友達もいる中で、橿原神宮境内で過ごす夏休みの5日間が皆さんにとってどんな体験となるか、今から私達も楽しみにしております。 御不明点等ありましたらお気軽にお問い合せをいただければと思います。
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【お問合せ・申込先】
橿原神宮 社務所(TEL:0744-22-3271 ※9時~16時30分まで)
※申込書に希望教室名を明記の上、会費を添えて社務所へ直接お申込みください。
※その他詳細については申込書をご覧ください。 申込書は社務所へ直接御申し出いただくか、
下記よりダウンロードください。
第68回橿原神宮林間学園 申込書
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平成29年06月20日
夏越大祓の準備、着々と
6月も早いもので下旬に入ろうとしております。
橿原神宮では夏越大祓(なごしおおはらえ)に向け、職員一同着々と準備を進めております。 上部の写真は、清らかな気持ちで夏越大祓を執り行う為、神職が新しい注連縄へと張り替えを行っている様子です。
神社の注連縄は現世と神域を隔てる結界の意味を持ち、神聖・清浄な場所を区画するために張られているのです。
大祓とは、私たちが日常の生活を営む上で、知らず知らずに犯した罪やけがれを祓い清めるもので、6月と12月に斎行されます。
6月の大祓を「夏越大祓」といい、次の半年間を心健やかに過ごす事が出来るよう祈ります。
橿原神宮では、6月30日(金)15時より、南神門前広場にて夏越大祓を斎行致します。
当日はどなたでも御参加いただけますので、どうぞ御参列下さいませ。
(橿原神宮WEBサイト:夏越大祓)
平成29年06月10日
束の間の晴れ間に梅雨の揚花火(第5回嵯峨御流いけばな紹介)
いよいよ6月に突入し、境将甫氏のいけばな紹介も第5回目を迎えました。
今回のいけばなは、梅雨の時期にふさわしい淡い色彩を放つ花々が用いられております。 様式は「瓶花(へいか)」、花材は「紫陽花(あじさい)・茴香(ういきょう)・七竈(ななかまど)」の三種です。
花材の名前は一度は皆様も耳にしたことがあるかと思いますが、漢字で表すと同じ植物でもまた違った印象を受けます。
左:茴香(ういきょう)/右:紫陽花(あじさい)
今回のいけばなは、梅雨が到来した初夏の晴れ間に風を受け、木陰に色づく柔らかな作風となっております。
また、白い花器が花火の尺玉のように、そして主役の花材が揚花火のように見受けられます。
梅雨の合間の青空に心が浮き立つ季節となってまいりました。
長雨の中で、淡くも力いっぱい咲くこのいけばなに心癒やして頂ければと思います。
(嵯峨御流 境将甫氏WEBサイト:蓮林)
平成29年05月31日
陽にこもる初夏の馬酔木(第4回嵯峨御流いけばな紹介)
今回の境将甫氏のいけばなは、「馬酔木(あせび)」というツツジ科の常緑樹を花材として用いられました。
「あせび」は「馬酔木」と書くように、馬がこの葉を食べると酔ったように体が痺れるところから由来されてます。また、葉を煎じると殺虫剤や皮膚病薬にも使えるそうです。 葉の表面はつやがあり、枝先に集まって新葉が生えるのが特徴で、光に照らされると深緑の色が際立って見えます。
様式は前回同様の「生花(せいか)」を応用したもので、「二管筒」という高さの異なる花器を取り入れました。
和合する馬酔木と背景のシンプルな組み合わせながらも初夏のみずみずしい森の空気を感じる作品です。
ご参拝の折には是非ともこのみずみずしい小さな初夏を感じて頂けたらと思います。
(嵯峨御流 境将甫氏WEBサイト:蓮林)