お知らせ

平成29年05月01日

戦勝を祝う歌舞『久米舞』

4月29日(土・祝)に崇敬者の参列を得て昭和祭を斎行しました。
昭和祭は戦前から戦後という激動の時代に日本を導かれた昭和天皇の御聖業を仰ぎ、皇室の弥栄と国家の繁栄、そして平和を祈る祭典です。 橿原神宮では年に二度、4月29日の「昭和祭」と11月23日の新嘗祭で久米舞を奉奏します。

久米舞は神武天皇が現在の宇陀市の豪族を討った時の勝利を祝って詠んだ御製(歌)にあわせて久米部(くめべ)の兵士が勝ちどきを上げて舞ったのが起源とされています。
現在では、天皇陛下の即位後初めて行われる新嘗祭(にいなめさい)である大嘗祭(だいじょうさい)や橿原神宮などで奉奏されています。

久米舞は国風歌舞(くにぶりのうたまい)に分類されます。
国風歌舞は上代歌舞(じょうだいのうたまい)とも呼ばれています。これは日本に大陸から異文化が入ってくる前から伝わってきた日本独自の歌と舞という意味です。

日本書紀では宮中で舞われる久米歌の声の太さ細さ、舞う際の手の広げ方などは古式に則って奏しているとあり、その歴史の古さや重要性を物語っています。

神武天皇の東遷は近畿に入ってから多くの困難に見舞われます。
そして事あるごとに歌が歌われます。時に勝利を祝い、時に合図に使い、時に思いを伝える。
歌の力は日本の国作りに必要不可欠でした。

久米舞は遠い昔の出来事を今に伝えています。

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